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薬剤師向け:eGFRとCcrの違いについて

検査値

標準化eGFR計算

基準値

CKDの重症度分類(日本腎臓学会)

eGFRステージ重症度
≧ 90 mL/分/1.73m21正常または高値
60~89 mL/分/1.73m22正常または軽度低下
45~59 mL/分/1.73m23a軽度~中等度低下
30~44 mL/分/1.73m23b中等度~高度低下
15~29 mL/分/1.73m24高度低下
< 15 mL/分/1.73m25末期腎不全
CKD 診療ガイド 2012」より引用

eGFRとCcrの違いについて

本記事では標準化eGFRとCcrの違いについて説明します。

注目すべきは単位です。最後に1.73m2が付いています。これは、小柄でも大柄な方でも標準体格の1.73m2として推算しています。

患者個別の体格を考慮されないので薬物投与設計に不向きです。

小柄な方の場合を考えてみましょう!


標準化eGFRでは慢性腎臓病はないという判断になり、常用量が処方されることがあります。しかし、
Ccrでは腎機能が低下します(小柄な方は腎臓も小さい)ので、減量が必要なことがありま

薬局での対応例

腎機能と投与量の自動計算ツール

このように、小柄な方では標準化eGFR = 87.2 mL/min/1.73m2とほぼ腎機能は正常ですが、
Ccr = 59.98mL/min/1.73m2と腎機能低下がみられ、多くの薬剤で減量が必要です。
エスワン、ガスター、ザイザル、タリージェ、ベザトール、リピディル、リリカなど)
つまり、腎機能障害は無いが、“体格が小さい=腎臓が小さい”ため、腎排泄の薬は減量する必要あり

まとめ

  1. 標準化eGFRは、腎機能障害の診断に用いる(患者個別の体格を考慮しないため)
  2. Ccrは、薬物投与設計に用いる(患者個別の体格を考慮するため)

薬局の薬剤師のみなさん、ぜひ腎機能を適切に評価し、疑義照会を通じて患者さんの健康をサポートしましょう!

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免責事項

*患者個別で対応は異なります。医師や薬剤師などへの相談が必要です。

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