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薬剤師向け:高カルシウム・低カルシウム血症の症状と禁忌の薬剤[補正カルシウム計算機]

検査値

基準値・臨床的意義

薬剤師のための検査値解説のリンク集:調剤薬局での活用法もご覧ください
目安の基準値8.0~10.5 mg/dL

アルブミン(Alb)4 g/dL未満の場合、補正が必要です。
具体的には、4 – Alb値(g/dL)を、Ca値に(mg/dL)に加えますPayneの式)。
例:Alb = 3.5 g/dLで、Ca = 7.7 mg/dLのとき、一見すると低Ca血症のようにみえますが、4 – 3.5 = 0.5をCaに加えて8.2(mg/dL)となり、Ca値は正常値になります。

Grade 1Grade 2Grade 3Grade 4
低カルシウム血症補正血清カルシウム<LLN-8.0 mg/dL補正血清カルシウム<8.0-7.0 mg/dL補正血清カルシウム<8.0-7.0 mg/dL補正血清カルシウム<7.0-6.0 mg/dL
高カリウム血症補正血清カルシウム>ULN-11.5 mg/dL補正血清カルシウム
>11.5-12.5 mg/dL
補正血清カルシウム
>12.5-13.5 mg/dL
補正血清カルシウム
>13.5 mg/dL
CTCAE v5.0 – JCOGより引用、改変 JCOGホームページ http://www.jcog.jp/

目安ですがGrade 2以上では対応の検討が必要と考えます
つまり、目安ですが8.0 mg/dL未満・11.5 mg/dL以上で対応の検討が必要と考えます

カルシウムは、骨の形成だけでなく、筋肉の収縮にも関与している電解質です。
下記に、禁忌の薬剤を列挙します。

高Ca血症

高Ca血症の症状は、食欲不振、口渇・多飲、悪心・嘔吐などがあります

高Ca血症が禁忌の代表的な薬剤(内服薬):

  • カルシウム含有の薬剤
  • ビタミンD製剤
  • オスタバロ皮下注(アバロパラチド)
  • フォルテオ/テリボン皮下注(テリパラチド)
  • ヒスロンH(メドロキシプロゲステロン酢酸エステル)

低Ca血症

低Ca血症の症状は、しびれ感、テタニー(手指の筋肉のけいれんなど)、不整脈、こむら返りなどがあります

低Ca血症が禁忌の代表的な薬剤(内服薬):

  • ビスホスホネート
  • プラリア/ランマーク皮下注(デノスマブ)
  • イベニティ皮下注(ロモソズマブ)

参考文献:添付文書検索(PMDA)より高カルシウムもしくは低カルシウムが禁忌の薬剤を検索

免責事項

すべての薬を網羅しているわけではありません。
患者個別で対応は異なります。必ず医師や薬剤師など専門家の判断が必要です。

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