処方箋と検査値の記載例
詳細は検査項目のリンクをクリック
処方箋に検査値が記載されるケースが増えてきました!
薬局薬剤師が把握すべき検査値をできるだけ簡単に説明します。検査値を迅速に理解できるのが目標です!
医師やその他の医療職と比べて、薬剤師の最大の強みは薬物動態の理解です!
そのためまずは肝腎の検査値を理解し、投与量調整・休薬に介入できると良いでしょう💡


薬剤師が検査値を活用するメリット
- 腎排泄型の薬剤において、減量が必要な場合が多く、副作用回避等に貢献できます
- 肝代謝型の薬剤において、中等度から重度の肝障害では禁忌の薬剤が存在する等のため、副作用回避等に貢献できます
- 電解質異常がある場合は、禁忌の薬剤が存在する等のため、副作用回避等に貢献できます
- 抗悪性腫瘍薬において、骨髄抑制は頻発するので、好中球数や血小板数の把握は安全な薬物治療に貢献できます
- 血糖降下薬やワーファリンの副作用の早期発見等に貢献できます
- アルブミンが把握できれば、栄養状態を確認等だけではなく、他の検査値にも関与(補正カルシウム濃度やChild-Pugh 分類など)するため理解が深まります
項目ごとに簡単に解説
肝機能 → AST・ALTは肝代謝の薬剤では禁忌に注意(例:パルモディアなど) /
また、薬剤性肝障害を引き起こす薬剤もある(例:カロナールなど) /
また、開始基準や中止基準にAST・ALT・T-Bilが規定される薬剤もある(例:抗悪性腫瘍薬)
腎機能 →
CREはそのままでは活用できず、Ccrに計算必要で腎排泄の薬剤では減量考慮(例:ガスターなど) /
また、薬剤性腎障害を引き起こす薬剤もある(例:NSAIDsなど) /
BUN÷CRE>10~20で腎外性(脱水など)の判断 / eGFRはCKDのステージ分類
電解質 → 電解質異常は禁忌や注意の薬剤が多数ある(例:低Na・低Kは利尿剤、高KはARB・アルダクトン、高Caはエディロールなど)
白血球 → 開始基準や中止基準に白血球数(WBC)や好中球数(Neut/SEG)が規定される薬剤がある(例:抗悪性腫瘍薬)
血算 → 開始基準や中止基準にヘモグロビン(Hb)や血小板(Plt)が規定される薬剤がある(例:抗悪性腫瘍薬)
生化学(その他) → PT-INRはワーファリンの効果確認 / HbA1cは血糖コントロールの確認 / Albは栄養状態の確認(例:イノラスなど) /
まとめ
私もまだまだ完全には理解できていないですが、
昔、先輩薬剤師に、点で見ずに、全体をみなさい!と怒られたことがあります
検査値のみで判断せずに全体像を見ること・時系列で考えることが重要なようです
また、患者個別の背景や併用薬で解釈に注意が必要な場合があります
免責事項
*患者個別で対応は異なります。必ず医師や薬剤師など専門家の判断が必要です。
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